実際に作業をしてみると、カードを貼る作業は正確性などをあまり考えなくていいので簡単にできるのですが、この分類は少し苦労します。それは「不要品」か「不急品」かの区別がつかないことが多いからです。
そこで私は乱暴と思われるかもしれませんが、どちらか分からなかったら厳しい方、すなわち「不要品」に置いて下さいとお願いします。
「不要品」に置いたからといって自動的に捨てたりしませんから、どうぞ安心して置いて下さい。考えない!聞かない!調べない!テキパキ作業を進めて下さいとお願いします。
そこでみんなはドンドン運びます。分からなければ不要品ですから、「不要品」、「不急品」、「必要品」の3分類では「不要品」が圧倒的に多くなります。
そしてカードが貼られたモノで置き場がいっぱいになったところで皆さんに集まってもらいます。
「皆さん、すごい仕事をされましたね!これだけのモノを運んだのにまだ30分くらいしか経っていません。400枚貼ったので、要らないものやすぐ使わないものや問題があるモノが約400個移動したのです。ですから元の職場は結構ガラガラですよ。ちょっと見てきてください。」とお願いします。改めて見るとかなりスカッとしています。でもどいたのは今使わないものですから、これで生産はできるのです。今必要なモノって実は少ないのです。必要な場所も実はずいぶんとコンパクトなのです。
まずそれをご自分の目で確認してもらったところで、不要品のカタマリのところに集まってもらいます。
そこで私は問題発言をしますよ。「さっきは、ここに置いたからといって黙って捨てることはしないと言いましたが、前言撤回、全部捨てます!」
すると何人かの方がカンカンになって「柿内、ふざけるなよ、これ捨てられたら仕事にならないだろ!」と怒るので、「ごめんなさい、それは間違って貼られました。どうぞ戻してください」と言うのですが、それ以外のほとんどのモノは誰も何にも言いません。
すなわち全員が「私はそれを全く使ったことがないので要らないのですが、多分、他の人が使うと思う…。」と思っていたということです。実は誰も要らないのに…。
これらは全部捨ててしまいます。本当にすっきりします。
本当に捨てていいの?? それは次回にご説明いたします。
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2023.03.21
【第295回】コンサルタントの改善日記 「段取替え」に関して現場でもよく質問される2つについてお話させていただきました。
1つ目 生産性を上げたいので段取替えの回数を減らしたい
2つ目 シングル段取りが出来たらもう改善の必要はないのか -
2023.03.07
【第294回】コンサルタントの改善日記 『儲かるメーカー 改善の急所〈101項〉』について深堀り解説をさせていただきました。
改善の急所27 見えないものを見えるようにする方法
実際の事例を交えながらお話いたしました。
改善の急所はAmazonにてご購入いただけます。
儲かるメーカー 改善の急所〈101項〉(日本経営合理化協会) https://amzn.to/35ms49a -
2023.02.21
【第293回】コンサルタントの改善日記 とても素晴らしいと感じた改善をご紹介させていただきました。
日本の製造業らしい貴重なカイゼンです。
撮影にご協力いただきましたのは、株式会社熱学技術様です。
ご協力いただき誠にありがとうございました。株式会社熱学技術: https://www.netugakugijutu.com/
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2023.02.07
【第292回】コンサルタントの改善日記 2022年の現場カイゼン活動を振り返りながら、お話をさせていただきました。
苦しいこともあったと思いますが、良い変化もあったことと思います。
2023年も時代の変化を乗り越え飛躍していきましょう。よろしくお願いいたします。
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2023.01.24
【第291回】コンサルタントの改善日記 現場改善におけるサプライチェーンとはどういう事かについてお話させていただきました。
これからも様々な事が起こると思いますが、
改めてベーシックなところに立ち戻るということは非常に役立つと考えます。 -
2023.01.10
【第290回】コンサルタントの改善日記 「7つのムダ」について事例を交えながら解説させていただきました。
「7つのムダ」が頭の中にあれば、気付きが増え現場のカイゼンが進みます。