改善のスピードを上げる方法としてKZ法という手法を数回に分けてご紹介いたします。
KZ法は別名「経営を変える5S」といわれている手法で基本は誰でも知っている整理・整頓なのです。ただし普通の整理・整頓は製造の職場においてそこのメンバーの人たちが自分たちのために行う活動であることが多いと思います。
しかしKZ法ではその製造職場の人たちだけでなく、社長や役員や管理職、そして営業、設計、調達、技術、管理、総務といった他部門の人たちも一緒になってその職場で整理・整頓をするのです。
なぜ製造の職場にいろいろな部門の人が入るのでしょうか? これは私が長い間(26年!)のコンサルタント経験から確信していることなのですが、全社規模の問題の多くが現場にあるモノの中に隠れているからなのです。それをみんなで現場・現物で見つけてワイワイガヤガヤと議論して全体最適の答を導き出すのです。
KZ法は実行すると必ずいろいろな成果に結びつきます。これからの連載を知識としてではなく実践マニュアルとしてとらえていただき、是非ともご一緒に実行して参りましょう!
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2021.12.10
【第237回】コンサルタントの改善日記 -
2021.11.02
【第229回】コンサルタントの改善日記 現場改善の事例をご紹介させていただきます。
物を前にして、現場、現物で一つのことについて皆で話せば必ず答えが出ます。
集中して色んな改善を実行していきましょう。撮影にご協力いただいた会社は、山口包装工業株式会社様です。
山口包装工業株式会社: https://yamaguchi-kf-pack.com/ -
2021.02.09
【第173回】コンサルタントの改善日記 工場の見える化、実践動画です。
見える化で、皆様の工場をどんどん強くして下さい。
一緒に日本の製造業を強くしていきましょう!
今回の動画は、株式会社永沢工機の皆様にご協力いただきました。
株式会社永沢工機: http://www.nux.co.jp/index.html -
2021.02.05
【第172回】コンサルタントの改善日記 KZ法を使った改善で工場にスペースを生み出します。
現場の動画を見ながら解説させていただきました。
今回の動画は、株式会社永沢工機の皆様にご協力いただきました。
株式会社永沢工機: http://www.nux.co.jp/index.html今の日本のモノづくりに、全体最適の考え方はとても大切です。
考え方の次に大切なのは、やり方です。
ここでご紹介するKZ法はその具体的な実行方法の1つだと確信しています。
ご参考になれば嬉しいです。 -
2020.01.27
(号外12) 『カイゼン4.0』が出版されます。 来る1月27日にワニプラスから私の著書で『カイゼン4.0-スタンフォード発 企業にイノベーションを起こす』が発売されます。
日本の製造業はカイゼン技術を駆使して世界のモノづくりを引っ張っていた時期がありました。ところが現在の日本の製造業には以前のような輝きがありません。カイゼンもいろいろな理由で実行できていない会社が増えています。あるいは、実行していたとしても、正しく行われていないので経営成果に結びついていないことも多いのが実情です。
しかしカイゼンという日本発の技術は、お金がかからないシンプルな技術であり、正しく運用すると生産性や品質はもちろんのこと、新商品や新マーケットをも生み出してしまうすごい不思議な技術なのです。そしてこれは日本にしかできない特別な技術です。ですから正しいカイゼンができていない会社が多い今の日本の中小製造業の状況は、とてももったいないと思っています。
私はカイゼン指導が専門のコンサルタントです。そして私の指導先ではそのすごいことが普通に起きています。そこで私の指導先のカイゼン事例をベースに、経営者の役割や、カイゼンの進め方を解説した本を書こうと決めてこのたびようやく完成しました。
この本を参考にして頂き、日本の製造業、特に中小の製造業が元気になって再び世界のモノづくりを引っ張るようになっていただきたいと思います。
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2019.08.22
コンサルタントの改善日記 10 私の改善会ではしばしばKZ法という全体最適の活動を実行します。Kは改善、Zは全体のイニシャルです。
つい先日は、チェーンソーのガイドバーやヘッジトリマーを作っている兵庫県三木市の末廣精工(株)の改善会で、社長を筆頭に会社の全部門の皆さんが参加してプレス職場にてKZ法を実行しました。
プレス職場の方はもちろん、他の工程の管理職の方や営業や設計、技術の方々が社長と一緒にモノを前にしてみんなでワイワイガヤガヤをして、隠れている会社の本質的な問題を洗いだします。
超暑い中、みんなで1ヶ月以内に使わないモノや問題のあるモノにカードを貼り、それを「不要」、「不急」、「必要だけど問題あり」の3つに分類しました。金型の廃却判断や大型のモノの移動などひとりでは、あるいは自部署の人だけでは絶対に分からないしできないことがわずか2時間で次々と解決されていきました。全体最適とはこのことか!という感じでした。
毎日の仕事は営業、設計、製造のように手分けをしてするのがいいのですが、大きな改善は手分けしてはできません、みんなで一気にやるのが正解です。そしてこの過程で一人では、あるいは一部所では絶対に思いつかない全体最適のアイデアが生まれます。
KZ法をやってみたい方はお問い合わせください。
柿内幸夫著『KZ法 工場改善』
書影をクリックするとアマゾンに行きます。
写真1:みんなでワイガヤ、これ何だろ?
写真2:金型議論、これはもういらんな!
写真3:津村社長も運搬、汗だく。
写真4:私もたくさん運んだので汗だく。末廣精工株式会社HP: http://www.suehiroseiko.jp/