改善を通して完璧に近づく
もし完璧なシステムがあったら、改善をする必要はないですね。というか、完璧であれば改善をする余地がないのですから、改善をすることはできないことになります。
しかし頭で考えている分には確かにそうですが、実際にそんなモノがあり得るでしょうか?
自動車を例にとってみましょう。現在のガソリンで走る自動車の第1号は1885年にドイツ人のカール・ベンツが作った三輪車だといわれています。そうだとすると第1号車の誕生からすでに100年以上が経過しています。100年もかけて改善をしてきているのですから、とっくに完璧なモデルができていてもよさそうなものですが、さにあらず。車はまだまだ進歩を続け、さらに良くなっていきそうです。
なぜでしょうか? 答は簡単です。厳しい販売競争の中で、各自動車メーカーは少しでもお客様が喜んでくださるように一生懸命に改善項目を探しているからです。もっと安全性を高めたい、もっと魅力的なスタイルにしたい、もっと燃費を良くしたい、もっとパワフルにしたい、もっとコストを下げたい、、、と終わりがありません。そうなると自動車の分野以外のさまざまな技術も自動車にたくさん取り入れられ始めますから、ますます改善されてしまうということになるのですね。
では完璧なシステムは?となるとこれこそ更に難しいようです。システムエンジニアはもちろん最初から良いシステムを作ることを目指していますが、やはり一発で完成品を作ることは困難なようです。何しろ私たちが住んでいる世の中の環境はとても複雑です。天気はもちろん毎日変わりますが、それに伴って人の動きが変わり、その結果交通量も変わります、といったように変化が起き続けます。このような変化のすべてを想定してシステムを組むわけですが、試しに現場で使ってみるとやはり想定外のことが起きて、その結果いろいろな不具合が見つかります。そこで見つかった様々な不具合を何度も繰り返し直しながら完成状態に持っていくというアプローチが当たり前になっているようです。
要は最初から完璧なモノは有り得ないということです。ですからそれを製造はもちろん、販売や設計や購買そして各管理部門のみんなで改善することが必要になるのですね。
最初から完璧なモノはない
さて、ここで登場するのが有名なP−D−C−Aサイクルです。別名マネージメントサイクルともいわれています。プラン(Plan)・ドゥ(Do)・チェック(Check)・アクション(Action)のサイクルをぐるぐる回すことによって目標に近づくことですね。改善の現場ではよく使われるコトバですが、まさにここで述べたことをいっていると思います。
最初から良いモノができればありがたいのですが、実際の現場ではそうはいきません。まずは計画を立てます(プラン)。そしてそれを実行します(ドゥ)。次にその結果を観察します(チェック)。そしてその結果を分析して対策します(アクション)。このP−D−C−Aサイクルをぐるぐる回して目標に近づくわけですが、これが改善ですね。
さてここで自分達の職場での仕事を改めて見直してみましょう。昔からやっていることだから慣れてしまっているけれど、よく考えてみるとやりにくいことがたくさんあるのではないでしょうか。 あるいは品質の状況はいかがですか?100%良品を保障できていますか。在庫はどうですか?減っていますか。以前から改善を続けているからもうこれ以上ムリだよ、なんてあきらめていませんか?
ここで改めて、自分の現場において高い改善目標を立ててみようではありませんか。最初から達成できる方法がすべて分かるような簡単なレベルの改善ではないと思います。難しそうな課題がたくさん出てくるでしょう。しかし最初から完璧は有り得ません。だから現場改善が必要になるのです。

